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GTMでスクロール率をGA4に計測する設定|50/75/90%とCTA実践ログ
実践ログ

GTMでスクロール率をGA4に計測する設定|50/75/90%とCTA実践ログ

# GTMでスクロール率をGA4に送る設定方法|50%・75%・90%計測とCTAクリックまで

GTMでスクロール率をGA4に送る設定をしておくと、記事が50%・75%・90%のどこまで読まれているかを確認できます。私は記事改善の判断に使うため、GTMでスクロール率・CTAクリック・LP到達・登録完了をGA4イベントとして送る設定を行いました。この記事では、GTMでスクロール計測を設定し、GA4で確認するまでの流れを実践ログとして整理します。

なぜスクロール率をGA4で計測する必要があるのか

記事を改善しようとしたとき、「なんとなく弱そう」という感覚でリライトしていませんか?

私もそうでした。ブログの記事数が100本を超えたタイミングで、改善に取り組もうとしたのですが、どの記事をどう直せばいいかの判断基準がありませんでした。正直なところ、数字を見ても「で、どこを直せばいいの?」となって途方に暮れていました。

アクセス数だけ見ていても、「その記事で読者がどこまで読んでいるか」は分かりません。直帰率だけでも不十分で、「冒頭で離脱しているのか」「中盤まで読んでいるのか」「最後まで読んだのにCTAを踏んでいないのか」を区別できないと、修正の方向性が絞れないからです。

そこで計測するのが、スクロール率です。

  • scroll_50:記事の50%まで読まれたかどうか
  • scroll_75:75%まで読まれたかどうか
  • scroll_90:90%まで読まれたかどうか

この3点を取ることで、「冒頭離脱なのか」「中盤離脱なのか」「読了後に行動しないのか」を分類できます。GA4のデフォルト計測だけでは取れない粒度のデータです。

判断基準:

  • スクロール率の計測設定がない → GTMで設定してから改善判断に入る
  • GA4のデフォルトのみで分析している → scroll_50/75/90のカスタムイベントを追加する
ここまでで「何を計測すべきか」の構造は見えてきました。
ただし、このままだと計測データを使ってどの記事をどう直すかは判断できません。
なぜなら、スクロール率・直帰率・CTA率を組み合わせた修正タイプの判断基準が、まだ整理されていないからです。

→ 判断軸の整理はこちら

GTMでScroll Depthトリガーを設定する

GTMでスクロール計測を設定するには、どこから手をつければよいのでしょうか?

まずGTMの「トリガー」から新規作成を行います。トリガータイプは「スクロール距離」を選びます。

scroll_50のトリガー設定

項目 | 設定値
--- | ---
トリガー名 | Scroll Depth 50% - All Pages
トリガーのタイプ | スクロール距離
縦方向スクロール距離 | オン
割合 | 50
発生場所 | すべてのページ

scroll_75のトリガー設定

項目 | 設定値
--- | ---
トリガー名 | Scroll Depth 75% - All Pages
割合 | 75
その他 | scroll_50と同じ

scroll_90のトリガー設定

項目 | 設定値
--- | ---
トリガー名 | Scroll Depth 90% - All Pages
割合 | 90
その他 | scroll_50と同じ

3本のトリガーを作成したら、次はGA4にイベントを送信するタグを作成します。

確認ポイント:

  • 「すべてのページ」で発火させると管理画面もカウントされる → 記事パスに絞りたい場合は条件に Page Path 正規表現 ^/[^/]+/$ を追加する
  • トリガーが3本揃っているか確認する → 1本でも欠けるとデータに穴が開く

GA4イベントタグを作成してスクロールデータを送信する

トリガーができたら、GA4へイベントを送るタグを作成します。どうやってGA4と紐づければよいのでしょうか?

GTMの「タグ」から新規作成を行います。タグのタイプは「Googleアナリティクス: GA4イベント」を選びます。

scroll_50タグの設定

項目 | 設定値
--- | ---
タグ名 | GA4 Event - scroll_50
タグのタイプ | Googleアナリティクス: GA4イベント
測定ID | {{GA4測定ID}}(定数変数として設定済みのもの)
イベント名 | scroll_50
イベントパラメータ | なし
トリガー | Scroll Depth 50% - All Pages

scroll_75・scroll_90も同様に作成し、イベント名をそれぞれ scroll_75、scroll_90 にします。

ここで重要なのは、イベント名をカスタム名にすることです。GA4のデフォルトイベント名 scroll と区別するために、scroll_50 のような独自名にしておくと、Python・n8nでのデータ取得時に混在しません。

測定IDは直接入力せず、GTMの「変数」で定数として G-XXXXXXXX の形式で登録しておくことをおすすめします。後でIDを変更する場合に1か所の変更で済むからです。

設定時の注意点:

  • イベント名を scroll にしている → GA4デフォルトと混在するため scroll_50 形式に変更する
  • 測定IDを直接入力している → 定数変数化して管理を一元化する

CTAクリック・LP到達・登録完了も計測する

スクロール率だけでは不完全です。「最後まで読んだのにCTAを踏んでいない」という状況を把握するには、CTAクリックとLP到達・登録完了も計測する必要があります。どのように設定すればよいのでしょうか?

CTAクリックの設定

まずGTMの「変数」→「設定」から組み込み変数の Click URL・Click Classes にチェックを入れます。

次にトリガーを作成します。

項目 | 設定値
--- | ---
トリガー名 | 記事下CTAクリック
トリガーのタイプ | リンクのみのクリック
条件 | Click Classes 含む swell-block-button__link

タグを作成します。

項目 | 設定値
--- | ---
タグ名 | GA4 Event - article_bottom_cta_click
イベント名 | cta_click
イベントパラメータ | cta_id: article_bottom / page_path: {{Page Path}} / link_url: {{Click URL}}
トリガー | 記事下CTAクリック

cta_id パラメータを渡すことで、GA4 APIでデータを取得するときに article_bottom か top かを区別できます。

LP到達と登録完了の設定

LP(無料PDFのランディングページ)に到達したときのイベントも設定します。

LP到達タグ:

項目 | 設定値
--- | ---
タグ名 | 無料PDFのLP到達
イベント名 | view_0pdf
トリガー | ページビュー / Page URL 含む /lp/ebook-0pdf/

登録完了タグ:

項目 | 設定値
--- | ---
タグ名 | GA4 Event - pdf_register_complete
イベント名 | pdf_register_complete
トリガー | ページビュー / Page URL 含む /thanks-free-pdf/

登録完了ページへの到達数 ÷ LP到達数 = LP登録CVR として計算できます。これでファネル全体が可視化されます。

確認ポイント:

  • CTAクリックが計測できていない → click_classesが正しいか確認する(Chromeの検証ツールで要素のclassを確認)
  • 登録完了ページが存在しない → Contact Form 7などで登録後のリダイレクト先を作成する

GTMをプレビューしてGA4リアルタイムで確認する

設定が終わったら、正しく動いているか確認します。どうやって確認すればよいのでしょうか?

GTM右上の「プレビュー」をクリックし、対象サイトのURLを入力して接続します。

実際に記事ページをスクロールすると、Tag Assistantパネルの「Tags Fired」タブに各タグが表示されます。50%スクロール時に GA4 Event - scroll_50 が表示されれば正常です。

並行してGA4の管理画面 → 「レポート」→「リアルタイム」を開いておくと、scroll_50 イベントがリアルタイムで流れてくるのが確認できます。

プレビューで確認できたら「送信」→バージョン名を入力→「公開」で完了です。

確認ポイント:

  • Tags Firedに表示されない → トリガーの条件とページのclass/URLが一致しているか確認する
  • GA4リアルタイムに表示されない → 測定IDが正しいか・GA4タグが正常に動作しているか確認する
  • プレビュー中に確認できた → そのまま公開してOK(本番データは翌日以降から溜まり始める)

計測データをPython・n8nにつなげる次のステップ

GTMの設定が完了したら、次はこのデータをどう活用するかです。計測できても使わなければ意味がないと思いませんか?

私は fetch_metrics_json.py というPythonスクリプトでGA4 APIからデータを取得し、performance_cache.json に保存する設計にしています。

スクリプト内では以下のGA4イベントを取得しています。

※以下は全体コードではなく、GA4 APIでscroll_50/75/90を取得している処理の抜粋です。

# スクロールイベントをイベント名で個別取得
for event_name, key in [
    ("scroll_50", "ga4_scroll_50"),
    ("scroll_75", "ga4_scroll_75"),
    ("scroll_90", "ga4_scroll_90"),
]:
    # pagePath と eventName で絞って eventCount を取得
    sc_req = RunReportRequest(
        property=f"properties/{GA4_PROPERTY_ID}",
        dimensions=[Dimension(name="pagePath")],
        metrics=[Metric(name="eventCount")],
        ...
    )

取得したデータはn8nのワークフローで読み込まれ、直帰率・スクロール率・CTA率をもとにリライト優先度を自動判定します。

performance_cache.json
  └── articles[].ga4_scroll_50  → 50%スクロール率
  └── articles[].ga4_scroll_75  → 75%スクロール率
  └── articles[].ga4_scroll_90  → 90%スクロール率
  └── articles[].ga4_cta_click_rate → CTAクリック率
  └── funnel_summary.lp_cvr    → LP登録CVR

この構造があると、n8nの「リライト優先度判定」ノードで機械的に修正タイプを判定できます。

データ取得時の注意点:

  • GA4 APIのサービスアカウントキーがない → Google Cloud ConsoleでAPIを有効化してキーを取得する
  • データが0件で返ってくる → GTM公開から3〜5日待つ(データ蓄積に時間がかかる)
  • イベント名がGA4管理画面に表示されない → GTMプレビューで発火確認 → 24〜48時間待つ

この後どうなったか

GTMを公開したのは2026年5月です。現時点ではまだ設定から数日しか経っておらず、GA4にデータが溜まり始めている段階です。scroll_50・scroll_75・scroll_90のイベントはGA4のリアルタイムで確認できており、計測自体は正常に動いています。

CTA率・LP到達数についても数値が入り始めていますが、判断に使えるほどの量にはまだなっていません。3〜4週間後にperformance_cache.jsonを確認して、実際にリライト判断に使えるかを検証する予定です。その記録は別の記事でまとめます。

まとめ

GTMでスクロール率・CTAクリック・LP到達・登録完了を計測する設定は、以下の順番で進めました。

  1. GTMでScroll Depthトリガーを3本作成(50/75/90%)
  2. GA4イベントタグを3本作成してトリガーと紐づける
  3. CTAクリックトリガーとタグを作成(cta_idパラメータ付き)
  4. LP到達・登録完了のページビュートリガーとタグを作成
  5. GTMプレビューで動作確認 → 公開

設定直後はデータが0件ですが、3〜5日後から数値が溜まり始めます。最初の週はデータを眺めながら待つ時間になりますが、設計が整っていれば焦る必要はありません。

今日できる一歩: GTMを開いて、スクロールトリガーが1本でも作成できているか確認してください。まだ何もない場合は、まず Scroll Depth 50% - All Pages のトリガーを1本作るところから始めてみてください。

GTMとGA4で計測できるようになっても、その数字をどうリライト判断に使うかは別の設計が必要です。

ここまでの内容で、GTMとGA4の計測設定は整理できたと思います。
ただし、このままだと計測したデータをどの記事のどこに使うかは判断できません。
直帰率・スクロール率・CTA率から修正タイプを判定する考え方は、bizinets.bizで整理しています。

→ リライトすべき記事の見分け方を読む

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